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  • 江東区亀戸

通いたくなる“まちのサンドイッチ屋さん”、カナリアサンドイッチのファンになる

下町の路地へと、近所のおじいちゃんやおばあちゃん、親子連れに男性おひとりまで、朝からさまざまな人たちがサンドイッチを買いにくる平和な光景。

今回は、そんな日常を作りだしている素敵なサンドイッチの専門店、カナリアサンドイッチをご紹介します。

「日常の中で食べたいと思ってもらえるように」という店主の清水さんの想いは、ボリュームがあって美味しい手作りのサンドイッチにギュッと詰まっていました。

どれにしようか迷っちゃう!具材ぎっしりのこだわりサンドイッチ

2019年に、京成曳舟駅のすぐそばにある路地裏でスタートしたカナリアサンドイッチは、お昼過ぎには完売となってしまうほどの人気店となり、2021年には2店舗目となる亀戸店もオープンしました。


今回は亀戸店に伺いました

ウッド調のあたたかみが目を引く可愛らしいお店。「カナリアサンドイッチ」という名前は、店主の清水さんが黄色が好きで、覚えてもらいやすい店名にしたかったからだそうです。


ショップカードも可愛い!
店内に立つのは、カナリアサンドイッチの店主・清水千恵さん

「オープン当初から、多品種をご用意することにこだわっています。たくさんのサンドイッチで迷っていただけるような、選ぶ楽しみを提供したいと思っているんです」

清水さんがそうお話ししてくださる通り、ショーケースの中には多種多様なサンドイッチが並びます。

ショーケースを覗くだけでワクワク!

どれもギッシリと具材が詰まっているのは、野菜や果物を気軽に摂って欲しいからだそう。

実際に手に持ってみると感じる、具材のズッシリ感!フルーツサンドは地元の八百屋さんから旬のフルーツを仕入れ、かなり贅沢な大きさにカットして入れているとのこと。

ナガノパープルとシャインマスカットのサンドイッチ800円

また、お惣菜系サンドイッチも充実。清水さんご自身が「食べたい」と思えるもの、「これなら納得して買ってもらえる」と思うボリューム感と価格設定にこだわっているそうです。

ハムカツたまごサンド420円/モッツァレラチーズとバジルサムサンド480円

「食パンは、近所の卸売専門パンの『サンワローラン』さんにオーダーして、一斤を24枚切りの厚さにカットしてもらっています。使っているのは全部で4種類で、フルーツサンドにはもっちりした生食パン、お惣菜系には少し甘みを抑えたもの、黒ゴマ入りのもの、雑穀パンなど、具材に合わせてパンを使い分けています」

と、清水さん。時期によってサンドイッチの種類も変わるので、つい何度も足を運びたくなるのも納得です。

ブームに乗らない、街に馴染むサンドイッチ屋さんが生まれたワケ

少し前にはフルーツサンドがブームになり、繁華街ではおしゃれで写真映えのするフルーツサンドを目にする昨今。

しかし、カナリアサンドイッチが目指しているのは、そこではないそうです。


「フルーツサンドがどうしても目立つかもしれませんが、あくまでサンドイッチの種類のひとつ。曳舟や亀戸ではなく、もっと賑やかな場所でフルーツサンドを売り出せば、高い値段でも観光客向けに売れるのかもしれませんが、それではカナリアサンドイッチがやりたいことじゃなくて。

ウチは、街に住む人たちが日常の中で『今日はサンドイッチにしようかな』と思った時に立ち寄ってもらえる“まちのサンドイッチ屋さん”でありたいなと思っているんです」

こんな素敵な想いは、そもそも清水さんがカナリアサンドイッチをスタートさせた背景ともつながっています。


厨房では毎日一つひとつサンドイッチを作っています。

「元々は、個人で花屋を営んでいたんです。出産を機にその仕事を一度辞めて、子育てをしながらでも朝の時間帯に働けると思って始めたのが、パン屋のパートの仕事でした。そこでたまたまサンドイッチの担当になり、3年ほど働いてから独立してスタートさせたのが、カナリアサンドイッチです。サンドイッチのお店なら、子育てと両立しながらでもやっていけるんじゃないかと思ったんです」

お花屋さんからパン屋さん、そしてサンドイッチ屋さんへ。街に豊かさを添えてくれるようなお仕事を経験してきた清水さんだからこそ、今のカナリアサンドイッチに行き着いたのだなと感じます。


スタッフさんと一緒に店頭で

お店で働くスタッフさんも、子育て中のママさんが多いのだそう。清水さんご自身も子育てをしながら、同じ立場のママさんたちが働く場所も生み出しているのです。

街ごとの違いがまた面白い。より多くの人たちへサンドイッチを

取材をしている間にも、続々と近所の方々がサンドイッチを買いにいらっしゃっていました。清水さんとお客さんとの親しげな会話に、きっといつも買いに来る常連さんなんだろうなと感じる場面もしばしば。

お客さんは意外にも男性や高齢者の方が多く、カナリアサンドイッチが「地域の人たちの食を支えるお店」であることを物語っていました。


墨田区生まれ、墨田区育ちだという清水さん。条件の合う今の物件が見つかったとはいえ、亀戸店を出すときには少し躊躇したと言いますが……。

「こうやって亀戸にもお店を出してみると、曳舟エリアのローカル感と、亀戸エリアのオープンな雰囲気の特徴がそれぞれあって面白いなと感じています。今後も店舗数を増やしたり、イベントに出店したりと色々とチャレンジする準備を少しずつ進めているので、より多くの方にカナリアサンドイッチを知ってもらえると嬉しいです」

“まちのサンドイッチ屋さん”として地域の人々との関わりを大切にしながら、着々とファンを増やしている最中のカナリアサンドイッチ。

いつもよりちょっぴり嬉しい朝ごはんやランチに、おひとついかがでしょうか。

素敵なHello!が、今日もあなたに訪れますように。

(取材・執筆:山越栞  撮影:花田友歌)

カナリアサンドイッチ
住所《曳舟店》墨田区京島1-43-4/《亀戸店》江東区亀戸3-44-13  Google mapで見る
営業時間《曳舟店》 日曜定休
 平日 8時〜16時
 土曜 8時半〜16時

《亀戸店》 月曜定休
 火曜〜金曜 9時〜17時
 土日 8時〜17時

※売り切れの場合は早く閉まることもあります
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※本記事に掲載している情報は、2023年9月時点のものです。

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